新規事業開発のノウハウ|2026.01.07
Gemini×新規事業の活用術|100件の支援実績で見えた成果と限界
Geminiの新規事業活用とは、Googleの生成AIを市場調査やアイデア創出、事業計画の策定に組み込み、新規事業の立ち上げプロセ...
Magazine
新規事業開発のノウハウ
2026.02.03
新規事業の立ち上げとは、企業が既存事業とは異なる領域で新たな収益の柱を構築する取り組みのことです。
「新規事業を任されたけれど、何から手をつければいいのかわからない」
そんな声を、私たちNewAceにはこれまで数え切れないほど届いています。新規事業の成功率は決して高くありません。
しかし、正しいプロセスを踏み、適切なタイミングで専門人材の力を借りることで、その確率は確実に高められます。
本記事では、100件以上の新規事業プロジェクトを支援してきた実績をもとに、立ち上げの全プロセスを8ステップで解説します。
あわせて、支援現場で見えた「つまずきやすいポイント」と、外部人材の活用法もお伝えします。
弊社サービスNewAceは、あなたのチャレンジを応援するコンサルタントの方向けのプラットフォームです。
案件のご紹介のほか、様々な相談も承っておりますので、是非下記よりご登録ください。

それでは、本章をチェックください。
目次

新規事業に着手する前に、まず押さえておきたいのが「そもそも新規事業とは何か」という基本と、成功率の実態です。ここでは数字をもとに、新規事業を取り巻く現実を整理します。
新規事業とは、企業が既存の事業領域とは異なる市場・顧客・ビジネスモデルに挑戦し、新たな収益源を生み出す活動を指します。新製品の開発だけでなく、新市場への参入や既存技術の転用など、形態は多岐にわたります。
DXの加速やグローバル競争の激化により、既存事業だけに依存するリスクは年々高まっています。新規事業は企業の持続的成長を支える「第二の柱」として、重要性を増し続けています。
新規事業は「既存事業の延長」ではなく、「新たな収益の柱」を築く活動。短期的な売上増ではなく、3〜5年スパンで取り組む経営戦略です。
パーソル総合研究所の調査によると、新規事業が「非常に成功している」と回答した企業はわずか2.3%。「どちらかというと成功」を含めても30.6%にとどまります(出典:パーソル総合研究所「企業の新規事業開発における組織・人材要因に関する調査」2022年)。
また、中小企業白書(2017年版)では、新事業展開に取り組んだ企業のうち成功と回答したのは約29%でした。黒字化までには一般的に3〜5年を要するとされています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 新規事業が「非常に成功」した割合 | 約2.3% |
| 「どちらかというと成功」を含む割合 | 約30.6% |
| 黒字化までの一般的な期間 | 3〜5年 |
「成功率が低いからやめたほうがいい」とは考えていません。100件以上のプロジェクトに関わって感じるのは、「正しい手順を知っているかどうか」で成功確率は大きく変わるということ。数字に萎縮するのではなく、再現性のあるプロセスを身につけることが大切です。
多くの企業が新規事業に取り組む背景には、3つの変化があります。
こうした環境では、新規事業の立ち上げは「攻め」であると同時に、企業を守るための「生存戦略」でもあるのです。
新規事業に向いている人材の特徴や適性については、新規事業に向いている人の特徴7選で詳しく解説しています。

新規事業の進め方を理解するには、まず全体像を把握することが重要です。以下の8ステップは、NewAceが100件以上の支援実績から体系化したプロセスです。
| ステップ | 内容 | 所要期間の目安 |
|---|---|---|
| STEP1 | 事業理念とドメインの策定 | 2〜4週間 |
| STEP2 | 顧客課題の特定とヒアリング | 4〜8週間 |
| STEP3 | ソリューション仮説の構築と検証 | 4〜8週間 |
| STEP4 | 市場調査とビジネスモデル設計 | 4〜6週間 |
| STEP5 | 事業計画書の作成と資金調達 | 4〜8週間 |
| STEP6 | チーム組成と必要な人材の確保 | 2〜6週間 |
| STEP7 | テストマーケティングと撤退基準の設定 | 4〜12週間 |
| STEP8 | 本格ローンチと継続的なPDCA | 継続 |
各ステップは厳密に直線で進むものではありません。特にSTEP2〜4は行き来しながら仮説を磨き上げるのが実務上のリアルです。
それでは、各ステップの具体的な進め方を詳しく見ていきましょう。
ここからは、8つのステップそれぞれについて、具体的な進め方と押さえるべきポイントを解説します。
最初のステップは、「なぜ自社が新規事業に取り組むのか」という根本的な問いに向き合うことです。目的が曖昧なまま進めると、途中で方向性を見失い、プロジェクト全体が迷走するリスクがあります。
この段階で決めるべきことは以下の3点です。
この段階のアイデアはあくまで「仮説」です。完璧を目指すより、早くSTEP2に進んで顧客の声で検証することを優先しましょう。
アイデアがなかなか出てこないという方は、新規事業のアイデアが思いつかないときの実践的な探索法が参考になります。
新規事業の成否を分けるのは、「解決すべき顧客課題」を正しく見つけられるかどうかです。自社の思い込みではなく、実際の顧客の声を起点にすることが不可欠です。
ヒアリングでは、以下の点を重点的に聞き出します。
ポイントは、「あったら嬉しい」レベルではなく「なければ困る」レベルの課題を見つけること。前者は事業化しても顧客の財布が開きません。
ニーズ調査や市場調査の具体的な手法は、新規事業の成功率を上げるリサーチの実践ガイドで詳しくまとめています。
NewAceが支援する新規事業プロジェクトのうち、初期段階でつまずく案件の多くがこのフェーズの検証不足に起因しています。「アイデアはあるが、本当に顧客のペインなのか確信が持てない」という相談は特に多いです。
顧客課題が明確になったら、それを解決するためのソリューション仮説を立て、MVP(Minimum Viable Product:実用最小限の製品)で検証します。
MVP検証の進め方は次のとおりです。
大切なのは「最小限の投資で、最大限の学びを得る」という姿勢です。最初から完成品を作り込んでしまうと、方向転換のコストが跳ね上がります。
リーンスタートアップの考え方をより深く理解したい方は、リーンスタートアップの基本と活用事例もあわせてご覧ください。
MVP検証は「製品を作る」ことではなく「仮説を検証する」ことが目的です。検証結果によっては、STEP1のドメイン設定に立ち返る勇気も必要です。
ソリューションの方向性が固まってきたら、市場の規模感と競合環境を調査し、ビジネスモデルを具体化します。
このフェーズで活用できる代表的なフレームワークは以下のとおりです。
| フレームワーク | 用途 |
|---|---|
| PEST分析 | 政治・経済・社会・技術の外部環境を把握 |
| SWOT分析 | 自社の強み・弱みと外部の機会・脅威を整理 |
| ビジネスモデルキャンバス(BMC) | 事業全体の構造を1枚で可視化 |
| TAM/SAM/SOM | 市場規模を段階的に推定 |
フレームワークはあくまでツールです。「埋めること」が目的にならないよう、常に「この分析から何を意思決定するのか」を意識してください。
市場の”狙い目”をどう見つけるかについては、新規事業の狙い目の見つけ方7つの手法が参考になります。
検証で得たデータをもとに、事業計画書を作成します。事業計画書は社内決裁の材料であると同時に、チーム全員の「共通言語」としても機能します。
事業計画書に盛り込むべき項目は以下のとおりです。
稟議が通る事業計画書の書き方やテンプレートは、稟議が通る新規事業の計画書の書き方完全ガイドで無料テンプレート付きで解説しています。
資金調達の手段は自己資金、銀行融資、VC投資、補助金・助成金など複数あります。事業のフェーズに応じて最適な手段を選びましょう。
新規事業の立ち上げには、既存事業とは異なるスキルセットが求められます。とくに重要なのは以下の3つの能力です。
ここで多くの企業が直面するのが、「社内にこれらのスキルを持つ人材がいない」という課題です。異動で人を集めても、新規事業の経験がなければ手探りで進むことになります。
新規事業開発に必要なスキルの全体像は、新規事業開発に求められる6つのスキルで体系的に解説しています。
支援現場で最も多く聞く課題が、まさにこの「人材が足りない」問題です。社内に新規事業経験者がいない場合、外部の専門人材を活用するという選択肢が有効です。これについては後のセクションで詳しくお伝えします。
本格ローンチの前に、テストマーケティングで市場の反応を確認します。同時に、撤退基準を「事前に」明確化しておくことが極めて重要です。
撤退基準の設定には、定量面と定性面の両軸が必要です。
撤退基準の具体的な設定方法やフレームワークは、新規事業の撤退基準が成功を左右する理由と設定方法で詳しく解説しています。
撤退基準は事業開始「前」に経営層と合意しておくこと。走り出してからの設定は、感情的な判断が入りやすく機能しません。
テストマーケティングで一定の手応えを得たら、いよいよ本格ローンチです。ここからが新規事業の「本番」であり、むしろスタート地点です。
ローンチ後に重要なのは、以下のサイクルを高速で回すことです。
NewAceが支援するプロジェクトでは、ローンチ後のPDCAフェーズに外部のPMO人材を参画させるケースが増えています。
PMOの役割や導入のポイントについては、PMOとは?プロジェクト成功を支える役割と導入ポイントで解説しています。
プロセスの「理想形」を知ることは重要です。しかし現実には、多くの企業がどこかのフェーズでつまずきます。
ここでは、NewAceが100件以上の新規事業プロジェクトに関わる中で見えてきた、代表的な失敗パターンを3つに整理します。
新規事業で最も多い失敗は、「自分たちが良いと思った」アイデアをそのまま事業化してしまうことです。
顧客へのヒアリングが不十分なまま開発に進み、リリース後に「誰にも使われない」と判明するケースは少なくありません。
このパターンに陥りやすい組織の特徴は以下のとおりです。
このフェーズの検証精度を上げるには、外部の専門家との壁打ちも有効です。ビジネスアイデアのブラッシュアップ手法は、新規事業の壁打ちのメリットと効果を最大化するコツでも解説しています。
対策は明確です。STEP2の顧客課題ヒアリングに、最低でも20件以上の定性インタビューを実施すること。数字だけのアンケートでは、課題の「深さ」は測れません。
大企業に特に多いのが、社内の承認プロセスや部門間調整に時間がかかりすぎるパターンです。新規事業にはスピードが求められますが、既存事業の延長で社内ルールを適用すると、判断のたびに数週間〜数ヶ月のロスが発生します。
特に通信や金融業界のクライアントでは、この「社内調整の壁」が新規事業最大のボトルネックになっているのを何度も見てきました。外部のコンサルタントが入ることで、社内の利害関係を客観的に整理し、意思決定のスピードを上げた事例は多くあります。
新規事業チームは少人数で始まることが多く、特定のメンバーに知識やタスクが集中しがちです。その「キーパーソン」が異動・退職した場合、プロジェクト全体が停止するリスクがあります。
この問題を放置すると、以下の悪循環に陥ります。
解決策は、早い段階で外部の専門人材を加え、チームの厚みと知見の多様性を確保することです。
ここまで見てきた失敗パターンに共通するのは、「社内リソースだけでは乗り越えにくい」という点です。
近年、この課題の解決策として注目されているのが、フリーコンサルタント(独立系コンサルタント)の活用です。
外部の知見を借りる手段として、従来は大手コンサルティングファームへの依頼が一般的でした。しかし近年、「フリーコンサルタント」という選択肢が急速に広がっています。
| 比較項目 | コンサルファーム | フリーコンサルタント |
|---|---|---|
| 費用感 | 月額300万〜1,000万円以上 | 月額120万〜300万円が中心 |
| 柔軟性 | 契約期間・体制が固定的 | 月単位での調整が可能 |
| 専門性 | チーム全体で対応 | 特定領域に深い専門性を持つ個人 |
| スピード | 契約・アサインまで数週間〜 | 即戦力として短期間で参画可能 |
| ナレッジ | ファーム内の方法論に準拠 | 複数企業での実務経験に基づく |
新規事業コンサルの仕事内容や活用のポイントについてより詳しく知りたい方は、新規事業コンサルとは?仕事内容・必要スキル・活用ポイントで解説しています。
「大手ファームに頼むほどの予算はないが、社内だけでは専門性が足りない」——そんなケースにこそフリーコンサルタントの活用が適しています。
外部人材の活用効果は、「どのフェーズで、どんなスキルの人材を入れるか」で大きく変わります。
| 新規事業のフェーズ | 必要な外部人材のタイプ | 期待される効果 |
|---|---|---|
| アイデア創出〜仮説構築 | 戦略コンサル出身者 | 市場分析の精度向上、仮説の構造化 |
| 顧客検証〜MVP開発 | 事業開発・UX専門人材 | ユーザーリサーチの設計・実行 |
| 事業計画〜社内決裁 | PMO・経営企画経験者 | 社内調整の円滑化、意思決定の加速 |
| ローンチ〜グロース | マーケティング・営業専門人材 | GTM戦略の実行、KPI管理 |
NewAceでは案件の80%が新規事業関連であり、登録コンサルタントにはMcKinsey、BCG、Deloitte、Accenture、PwC、EY等の出身者が在籍しています。フェーズごとに最適な人材を提案できるのは、新規事業に特化しているからこそです。
新規事業における外部人材活用は、業種によって課題のパターンが異なります。NewAceが関わった支援事例をもとに、代表的な3業種の活用パターンを紹介します。
大企業における新規事業案件の具体例は、フリーコンサルが知るべき大企業の新規事業案件例でさらに詳しく紹介しています。
これらの事例に共通するのは、「社内にはない専門知見を、必要なフェーズだけピンポイントで注入した」という点です。私自身、コンサルと事業会社の両方を経験しているからこそ、「どのフェーズにどんな人材が必要か」の見極めができると自負しています。
フリーコンサルタントとの契約は、業務委託契約が基本です。費用の目安と契約形態の特徴を整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 月額単価の相場 | 120万〜300万円(専門性・経験年数による) |
| 契約形態 | 準委任契約または請負契約が中心 |
| 契約期間 | 3ヶ月〜6ヶ月が一般的。月単位での延長・終了が可能 |
| 稼働率 | 週3〜5日が中心。プロジェクトフェーズで柔軟に調整可能 |
契約時の注意点や働き方のコツは、フリーコンサルの業務委託契約ガイドで実績ベースで解説しています。
また、契約書のテンプレートや盛り込むべき条項についてはコンサルティング契約書テンプレートと作り方が参考になります。
私は大手コンサルティングファームで数年間、新規事業の立ち上げプロジェクトを支援する側にいました。当時の私は、「緻密な市場分析と論理的な事業計画があれば成功する」と信じていたんです。
しかし自分で事業会社を立ち上げたとき、その信念は見事に打ち砕かれました。どれほど美しい戦略をスライドに描いても、実行の段階では想定外のことばかりが起こる。顧客の反応は予測どおりにいかないし、チームメンバーの動き方もファーム時代とはまるで違う。
独立1年目のリアルな経験はフリーコンサル1年目で失敗しない全知識でも触れていますので、これから独立を考えている方はぜひ読んでみてください。
この経験を通じて確信したのは、新規事業に最も必要なのは「完璧な計画」ではなく「動きながら学ぶ力」だということです。仮説を立て、小さく実行し、結果を見て修正する。このサイクルを高速で回せるチームと仕組みこそが、成功の分水嶺になります。
NewAceを創業したのは、この「動きながら学ぶ」プロセスを、より多くの企業に実践してほしいと考えたからです。社内に経験者がいないなら、外から連れてくればいい。
ただし「誰でもいい」わけではなく、新規事業の不確実性を楽しめる人、事業会社の言葉で語れるコンサルタントが必要です。そういった人材を見極め、マッチングすることが私たちの仕事です。
事業の規模や内容により異なりますが、アイデア創出からサービスリリースまで6ヶ月〜1年が一般的な目安です。
黒字化までには3〜5年を要するケースが多いとされています。重要なのは期間の長さではなく、各フェーズの検証密度です。
MVP検証段階では数百万円〜、本格展開では数千万円〜数億円規模の投資が必要になることもあります。
初期は小さく始めてデータを集め、手応えを得てから投資額を段階的に拡大するアプローチが推奨されます。
社内に新規事業の経験者がいない場合は、アイデア策定段階からの参画が効果的です。
経験者がいる場合でも、市場検証や社内決裁のフェーズで外部の客観的知見を入れると成功確率が高まります。NewAceでは、新規事業のフェーズに合わせた専門コンサルタントのご提案が可能です。
事業開始前に、定量基準(売上目標、KPI達成率、期限)と定性基準(市場環境の変化、競合状況)の両面から撤退ラインを設定しておくことが重要です。
撤退は「失敗」ではなく、リソースを次の機会に振り向けるための「戦略的判断」です。
新規事業に特化したマッチングサービスに登録するのが効率的です。
NewAceでは案件の80%が新規事業関連で、MBB・BIG4出身のコンサルタントが多数活躍しています。
新規事業に強いフリーコンサルの働き方や将来性については、新規事業に強いフリーコンサルの働き方と将来性で詳しく解説しています。
新規事業の立ち上げは、8つのプロセスを着実に踏むことで成功確率を高められます。本記事の要点を振り返ります。
NewAceはプロジェクト参画実績100件以上、案件の95%がNewAce独自案件、継続率85%。新規事業に特化したフリーコンサルタントのマッチングを通じて、事業会社の挑戦を支援しています。
新規事業の成功確率を上げたい事業会社の方へ
新規事業の各フェーズに最適な外部人材をお探しの方は、こちらからお気軽にご相談ください。
新規事業領域で専門性を活かしたいフリーコンサルタントの方へ
月額120万〜300万円、案件の80%が新規事業関連の案件をご紹介可能です。
この記事を執筆した人

長尾 浩平
新規事業創出や事業戦略の専門家として、多様な業界での経験を持つコンサルタント兼起業家。
東京工業大学大学院 生命理工学研究科、および中国・清華大学大学院 化学工学科を卒業。グローバル企業において研究開発、新規事業企画、新市場参入戦略の立案、M&A支援、DXコンサルティング、営業戦略策定など、多岐にわたる業務を担当。業界を横断した豊富な経験を活かし、事業成長と競争力強化を支援する総合コンサルティングを提供。
2024年1月にVANES株式会社を創業し、企業の持続的成長を支援。変化の激しい市場環境において、戦略立案から実行支援まで一貫したアプローチで企業価値の最大化に貢献している。
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