\月300万円の非公開案件の紹介を受ける/

Magazine

新規事業の”狙い目”の見つけ方をプロが徹底解説!7つの手法と成功例

事業開発プロの新たなキャリア

2025.05.22

新規事業、どこが狙い目なの?事業として成功しやすい分野を知りたい…

新規事業で手を出すなら、やっぱり有望なジャンルがいいですよね。ただ、流行っているからという理由だけで選んで見誤ると、せっかくの挑戦もムダになるかもしれません。

そこで、今回は新規事業の狙い目の見つけ方と実践法について紹介します!新規事業を推進されている方は、是非こちらを参考に、自社にとっての最適な案を見つけてみてください。

この記事で分かること!

  • 狙い目市場の見極め方
  • 成功率を上げる考え方
  • 注目分野のリサーチ術

弊社サービスNewAceは、あなたのチャレンジを応援するコンサルタントの方向けのプラットフォームです。
案件のご紹介のほか、様々な相談も承っておりますので、是非下記よりご登録ください。


それでは、本章をチェックください。

目次

新規事業の狙い目とは?今注目の分野を解説

新規事業の「狙い目」とは、今後成長が期待でき、まだ競争が激化していない有望な分野やテーマを指します。経営者や新規事業担当者が注目すべきなのは、「すでに盛り上がっている市場」よりも「これから伸びる・まだ誰も本気で取り組んでいない領域」です。

  • 狙い目になりやすい業界
  • 伸びている分野の特徴
  • 今後注目されるテーマ

まずは市場環境の変化や成長性を踏まえ、現在のトレンドを整理しましょう。

狙い目になりやすい業界

狙い目として注目されやすいのは、「変化が激しい」「社会課題が多い」「新技術が活用できる」業界です。

  • ヘルステック・医療DX
  • 環境・エネルギー
  • サブスクリプション型サービス
  • スマート農業・フードテック
  • SaaS・クラウド
  • フィンテック・決済
  • 教育テック・リスキリング
  • EC/OMO(リアルとネット融合)

たとえば、少子高齢化や人手不足が社会課題となっている医療・介護業界は今後も大きな成長が期待できます。また、ESGやサステナブル投資の盛り上がりを背景に、脱炭素やリサイクル関連も有力な領域です。

伸びている分野の特徴

今、成長している分野にはいくつか共通点があります。

  • テクノロジーで従来の仕組みを変える「破壊的イノベーション」が起きている
  • 消費者の行動や価値観が大きく変化している
  • 法律や制度変更による新市場の誕生
  • 既存の業界構造がゆるやかに崩れている

たとえば、クラウドワークやリモートワークの普及は「働き方」や「組織のあり方」自体を変えました。こうした「社会や業界の大きな変化」が起きている分野こそが、狙い目となります。

今後注目されるテーマ

次に狙い目となりやすいのは、社会課題・生活課題に直結し、今後数年で急成長が見込めるテーマです。

  • 生成AIの社会実装
  • ウェルビーイング/メンタルヘルス
  • サーキュラーエコノミー
  • 超高齢社会向けサービス
  • セキュリティ/個人情報管理
  • ダイバーシティ&インクルージョン

たとえば、「生成AI」を活用した業務効率化や、自宅でできるヘルスケアサービスなどは、BtoB・BtoCともに新規事業テーマとして人気急上昇中。「社会課題の解決」「持続可能性(サステナビリティ)」を意識することが、今の事業企画では欠かせません。

新規事業の狙い目を見つけるのが難しい理由

多くの企業や担当者が「狙い目探し」で悩む理由には、未経験分野への挑戦・人材の限界・既存常識のブレーキがあります。

  • 未経験分野での挑戦が多い
  • 必要な人材が限られる
  • 既存事業の常識が通用しない

それぞれ、どう乗り越えるかを見ていきましょう。

未経験分野での挑戦が多い

新規事業は「自社が今までやっていない分野」に飛び込むことが多く、情報不足やノウハウのなさが大きなハードルになります。

  • 業界ルールや市場構造をゼロから学ぶ必要
  • 顧客ニーズや課題を体感できない
  • ネットワークや提携先がすぐに見つからない

たとえば、IT企業がヘルスケアに参入する場合、規制や専門知識の壁に直面します。未経験だからこそ、「小さく始めて学びながら進める」姿勢が重要です。

必要な人材が限られる

狙い目分野ほど、「経験者や専門家が社内にいない」ことがほとんどです。

  • 新しい技術やビジネスモデルに詳しい人がいない
  • 若手・中堅が主導しやすいが、決裁力・実行力に課題
  • 外部のパートナーやアドバイザー選びも悩みがち

たとえば、SaaSやAIなどは現場で即戦力の人材確保が難しく、人材戦略も事業企画と同じくらい重要となります。

既存事業の常識が通用しない

新規事業の「狙い目」は、「これまでの成功パターンや社内常識が全く役立たない」場合が多いです。

  • 過去の成功事例に引っ張られやすい
  • 社内の意思決定プロセスが合わない
  • リスク回避型の文化が新規挑戦のブレーキになる

たとえば、「前例がないからやめよう」「今までのやり方で大丈夫」という発想が、チャンスを逃す原因になります。「新しい分野は“未経験で当たり前”」と考え、失敗を前提に動くマインドセットが狙い目発見には不可欠です。

新規事業のプロも使う、狙い目を見つける具体的手法7選

新規事業で「狙い目」を見つけるには、経験則や勘だけでなく、実践的な手法やフレームワークを活用することが重要です。

ここでは現場のプロが使っている7つの方法を紹介します。

  • 既存事業の周辺から探す
  • 新技術の動向をチェック
  • 市場・顧客調査を徹底する
  • 異業種のコミュニティに参加
  • SNSやネットで不満や課題を拾う
  • 海外の事例を参考にする
  • 生成AIなど最新技術でアイデア出し

それぞれ実際の流れやポイントを解説します。

既存事業の周辺から探す

自社の強みや既存事業の延長線上にある「未開拓ニーズ」は、実は“狙い目”の宝庫です。

  • 既存顧客の別の課題を発見する
  • 既存サービスの新しい使い方・市場を考える
  • 既存事業で蓄積したデータやネットワークを転用

たとえば、物流会社が“倉庫の遊休スペース”をサブスクリプション型でBtoB向けに提供、メーカーがIoTやデータサービスへと領域拡大するなど。「社内リソース」「ノウハウの横展開」が現場では最も“実践的”なスタート地点となります。

新技術の動向をチェック

テクノロジーの進化は新規事業の“原動力”です。

  • AIやIoT、ブロックチェーンなど新技術の社会実装
  • 技術展示会や論文、プレスリリースのウォッチ
  • 技術ベンチャーやスタートアップとの情報交換

たとえば、「AI画像解析を活用した医療検査サービス」「ドローン物流」「自動化ロボット×SaaS」など、最新技術をいち早く取り入れることで競合優位性を獲得できます。社内で「新技術レポート」や勉強会を定期開催する企業も増えています。

市場・顧客調査を徹底する

“狙い目”発見の王道は「徹底した市場・顧客調査」です。

  • ペインポイント(本当に困っていること)の深掘り
  • ユーザーインタビューやSNS分析
  • アンケートや競合比較で隠れたニーズを発見

たとえば、「競合が提供できていない小さなニーズ」や「顧客が気付いていない課題」を見つけ出すことで、狙い目市場が明確になります。インタビューやアンケートの設計は、ペルソナごとに細かく分けると成功しやすいです。

異業種のコミュニティに参加

自社と異なる業界や価値観の人と出会うことは、狙い目発見の近道です。

  • 異業種交流会・ビジネスイベントへの参加
  • スタートアップコミュニティや勉強会で情報収集
  • 社外メンターや外部アドバイザーの活用

たとえば、「全く別分野の事業者が抱える課題」や「新しい市場ニーズ」を直接聞くことで、視野が広がり“盲点”が狙い目になることも。一人で悩まず外部と交わることで、突破口が見つかります。

SNSやネットで不満や課題を拾う

SNSやレビューサイトには、ユーザーの本音や不満が大量に眠っています

  • ハッシュタグ検索やQ&Aサイトで課題を分析
  • 口コミやレビューからニッチな不便を発見
  • 自動収集ツールやAI分析を活用

たとえば、「#〇〇できない」「△△が不便」など具体的な言葉で投稿を収集。データを分析して「共通点」や「トレンド化する前の兆し」を発掘することで、スピード感ある事業企画につなげられます。

海外の事例を参考にする

海外の先進事例は、新規事業の“未来予測地図”ともいえます。

  • 北米・欧州・中国など先進エリアのスタートアップ事例
  • 海外ビジネスメディア・展示会の情報収集
  • 国内未上陸・未普及のモデルを転用

たとえば、「米国で流行中のD2Cブランドモデル」「中国発のライブコマース」など。

“時差”を利用して、日本市場への早期展開を狙う手法は定番です。

生成AIなど最新技術でアイデア出し

生成AIやノーコードなど新しいツールの台頭は、“狙い目”発見のためのアイデア出しにも使えます。

  • ChatGPTなどAIでアイデアやトレンドを抽出
  • ノーコードツールで小さくサービス検証
  • テックブログやOSSコミュニティで最前線をリサーチ

たとえば、AIに「注目分野×顧客課題」のアイデアを大量生成させ、その中から面白い種をピックアップする方法も現場で増えています。

新規事業の狙い目を発見するために必要な4つの要素

「狙い目」を発見するには、“バリュープロポジション”の視点が欠かせません。

  • 顧客が望んでいる価値
  • 自社が提供できる価値
  • 競合が提供できる・できない価値
  • 外部環境の変化

これら4要素の重なりに「狙い目」が生まれます。

顧客が望んでいる価値

狙い目となる分野には、顧客が「本当にほしい」と思っている価値や解決策が存在します。

  • 顧客の「困りごと」「不安」「希望」
  • 支払い意欲のある課題
  • 潜在ニーズや未充足の要求

インタビューやSNS分析で「本音」を集め、価値の本質を見抜くことが大切です。

自社が提供できる価値

自社の強みや資産を活かし、「自社だからこそ提供できる価値」を明確にしましょう

  • 独自の技術やノウハウ
  • 既存顧客や販路
  • 組織文化やブランド力

強みの棚卸しや社員インタビュー、過去の成功パターン分析が有効です。

競合が提供できる・できない価値

競合をよく知り、「競合ができない」「真似しにくい価値」を見極めることが差別化の鍵です。

  • 競合サービスの分析・比較
  • 競合が未参入の領域や機能
  • サービス品質や体験で差をつける

競合調査で“ホワイトスペース”を発見しましょう。

外部環境の変化

狙い目は、「法律・制度の変更」「テクノロジーの進化」「消費者トレンド」など、外部環境の変化からも生まれます。

  • 新しい規制緩和や補助金
  • コロナ禍・気候変動など社会的な変化
  • 新技術・デバイスの普及

常に外部情報にアンテナを張ることが、“新市場”発見のコツです。

新規事業の狙い目となる条件と判断基準

どの分野が“狙い目”なのかを判断するには、4つの条件と具体的な基準をチェックします。

  • 需給ギャップがある
  • 顧客ニーズが高い
  • 競合が少ない
  • 自社の強み・優位性を活かせる

需給ギャップがある

市場に「まだ十分に満たされていない需要」がある分野は、狙い目度が高いです。

  • 顧客が困っているのに解決策がない
  • サービス提供者が圧倒的に足りない
  • 待機時間や不便さが目立つ市場

例えば、保育・介護・地方の人手不足解消、専門職マッチングなどが該当します。

顧客ニーズが高い

「本当に必要とされている」市場は、価格競争になりにくく利益が出しやすいです。

  • 支払い意欲やリピート率が高い
  • 無料・低価格競合でも顧客が離れにくい
  • 社会課題や生活必需サービス

高単価でも売れる分野は成長性も高いです。

競合が少ない

競合が少なく参入障壁が高い市場は、長く利益を確保しやすいです。

  • 法規制や専門知識が必要な分野
  • 独自ノウハウ・パートナーが必須の領域
  • 新しい市場でまだ“ブルーオーシャン”状態

参入障壁が高い分、準備や人材確保が課題になります。

自社の強み・優位性を活かせる

「自社ならでは」の強みが活かせる領域は、成功確率が一気に高まります

  • 他社が真似しにくい技術・ネットワーク
  • 既存顧客へのクロスセル
  • 業界で築いたブランド・信頼

新規事業でも「強みの再発見」が成否を分けます。

新規事業で狙い目となる注目アイデア例

ここからは、現場で注目されている“狙い目”アイデアを5つ、具体例で紹介します。

  • ヘルステック
  • D2Cブランド
  • サーキュラーエコノミー関連
  • リモートワーク支援
  • スマート農業

それぞれ、なぜ今注目されているのかを見ていきましょう。

ヘルステック

高齢化社会や健康志向の高まりを背景に、テクノロジーを活用したヘルスケア分野は成長市場です。

  • オンライン診療・健康管理アプリ
  • 高齢者向けの見守りサービス
  • AIによる疾病予測や個別化医療
  • 運動や食事記録アプリ

たとえば、コロナ禍以降オンライン診療や遠隔健康相談の需要が急拡大。
生活習慣病予防アプリやフィットネストラッカーなどもBtoB・BtoC両方で狙い目。

D2Cブランド

自社で商品を企画・生産し、ECやSNSを通じて直接顧客に販売するD2C(Direct to Consumer)モデルは、成長著しい分野です。

  • 化粧品・食品・アパレルなどの独自ブランド
  • SNSやコミュニティを活用したファンづくり
  • 定期購入・サブスク型の新ビジネス

既存流通や大手メーカーが入りにくいニッチ分野でも、D2Cならスモールスタートが可能。
小回りの利く新規参入者に特にチャンスが大きい領域です。

サーキュラーエコノミー関連

循環型経済(サーキュラーエコノミー)をテーマにした新規事業は、ESGやSDGs時代に求められています。

  • 廃棄物再生ビジネスやシェアリングサービス
  • アップサイクル・リユース商品開発
  • リサイクル素材の新規市場開拓
  • フードロス削減サービス

脱炭素社会や資源制約への対応として、国・自治体の支援も増加中。社会課題と利益追求を両立できる狙い目分野です。

リモートワーク支援

テレワークやハイブリッドワーク普及を背景に、リモートワーク関連市場も成長しています。

  • コラボレーションツールやタスク管理アプリ
  • バーチャルオフィス・仮想空間サービス
  • オンライン人材マッチングやBPO
  • メンタルケアや健康管理のサポート

「働き方改革」「地方創生」など複数のテーマが重なり合うことで、今後も新たなビジネスチャンスが期待できます。

スマート農業

AI・IoTなどを活用したスマート農業分野も、新規事業の“狙い目”です。

  • ドローンやセンサーを使った自動化
  • 農業データ解析サービス
  • オンライン直売や農産物流通プラットフォーム
  • 新規就農者向けのIT教育・機器レンタル

高齢化・人手不足・気候変動などの課題解決と同時に、
“食の安全・持続可能性”の観点からも注目が集まっています。

新規事業の狙い目を発見するためのフレームワーク

“狙い目”を見つける際は、再現性や客観性を担保できるフレームワークを活用しましょう。

  • バリュープロポジション
  • ポジショニングマップ
  • PEST分析

この3つを中心に現場でよく使われています。

バリュープロポジション

「誰に、どんな価値を、どうやって届けるか」を整理するフレームワークです。

  • 顧客の課題と提供価値のマッチング
  • 競合では実現できない独自性の明確化
  • ペルソナ・価値提案・提供手段の三位一体

たとえば、「A社は“忙しい共働き夫婦”向けに“調理不要の健康弁当”を“サブスク+宅配”で届ける」など。
図解やキャンバスでの整理がおすすめ。

ポジショニングマップ

「市場の中で自社がどのポジションを取るか」を可視化するフレームワークです。

  • 価格軸×機能軸など2軸で競合・自社を比較
  • 空白地帯(ブルーオーシャン)の発見
  • 既存プレーヤーの強み・弱み把握

たとえば、飲食業なら「高価格×健康志向」「低価格×スピード」などでマッピングし、
狙い目の“穴場”ポジションを見つける手法です。

PEST分析

外部環境(政治・経済・社会・技術)の変化を整理するためのフレームワークです。

  • 政策・法規制(P) 例:規制緩和、補助金政策
  • 経済(E) 例:景気動向、原材料価格
  • 社会(S) 例:人口動態、ライフスタイル
  • 技術(T) 例:AI、IoT、5Gなど

たとえば、「高齢化+技術革新」で介護ロボット市場が拡大、
「法規制の変更+SDGs」で脱プラスチック需要が拡大…など。

PESTを定期的に見直すことで、新たな狙い目やリスクが見えてきます。

新規事業におけるフレームワークを使いこなすコツ

フレームワークを形だけで終わらせず、現場で「再現性」と「実用性」を高めるポイントを解説します。

  • 一次情報を重視する
  • データ分析を組み合わせる
  • 社内外でアイデアを共有

一次情報を重視する

現場の声・ユーザーの体験・生のデータ=一次情報こそが、最も“狙い目発見”につながります。

  • 直接インタビュー・現場観察を重視
  • 自分たちでプロトタイプやサービス体験
  • 顧客の課題・要望をリアルに集める

他人の意見や二次情報に流されず、
まず「自分たちで足を運び、生の声を拾う」ことが新規事業の成功率を高めます。

データ分析を組み合わせる

定性情報だけでなく、定量データも必ず組み合わせましょう。

  • SNSやアンケートの数値集計
  • 市場データや売上推移の分析
  • トレンド分析やAI活用

数字で裏付けを取ることで、社内外への説得力が増します。

社内外でアイデアを共有

狙い目アイデアは「自分たちだけで抱えず、社内外の多様な視点で磨く」ことが大切です。

  • 社内ワークショップやブレストでアイデア発散
  • 外部メンター・顧客インタビューでフィードバック
  • 早い段階で社内稟議・意思決定者を巻き込む

“多様な目”を通すことで、アイデアの盲点が減り、より実践的な新規事業につながります。

【成功事例に学ぶ】狙い目を見つけたアクション

“狙い目”を見つけ、事業化に結びつけた実際の企業事例を紹介します。

  • 市況変化に素早く対応(タイミー)
  • 独自コンセプトを創出(HERP)
  • ターゲット変更で新価値創出(Photosynth)
  • サービスをプロダクト化(ノバセル)

それぞれ、現場での発見や意思決定プロセスが参考になります。

市況変化に素早く対応(タイミー)

タイミーは、「働き方改革」「人手不足」「即日バイト」など社会的ニーズをいち早く察知し、即戦力バイトマッチングアプリを展開しました。

  • コロナ禍での飲食・小売の急な人手不足に対応
  • 既存の求人サービスにない「即日・単発」の利便性を強調
  • 法規制や労働市場の変化も追い風に

外部環境の変化をPEST分析で捉え、スピード感を持って実装したことが大きな成功要因です。

独自コンセプトを創出(HERP)

HERPは、「採用管理を“コラボレーション”のプロセスに変える」独自視点でSaaSを開発

  • HR業界の「コミュニケーション不足」「属人化」課題に着目
  • 社内外でヒアリングを重ね、ペルソナ像を徹底分析
  • 既存のATSと差別化したUI/UXで新規市場を開拓

「顧客本位」「現場課題の深掘り」「ペルソナ明確化」が狙い目発見と事業化のポイントです。

ターゲット変更で新価値創出(Photosynth)

Photosynthは、スマートロック事業で“新しいターゲット”にサービスを展開しました。

  • もともとは個人向けから法人・不動産管理向けへシフト
  • 不動産オーナーや管理会社の効率化ニーズを発掘
  • セキュリティ要件やIoT化の流れをキャッチ

「ターゲット変更×機能追加」で市場の狙い目を広げ、成長加速を実現しています。

サービスをプロダクト化(ノバセル)

ノバセルは、動画広告運用サービスを自社プロダクトに進化させ、SaaS化しました。

  • 顧客ごとにカスタマイズしていたサービスの“共通点”を抽出
  • 独自アルゴリズムや分析ツールを組み込みパッケージ化
  • マーケティングツールとして他社にも展開

「顧客起点のサービス提供」から「プロダクト型ビジネス」への転換が、持続的な成長につながっています。

新規事業の狙い目を発見するための具体的なプロセス

最後に、「狙い目」を見つけ、実行に移すまでの再現性あるプロセスをまとめます。

  • 業界・市場の絞り込み
  • 顧客ニーズ調査
  • アイデア発想と検証
  • 実行・改善サイクル

それぞれを順番に解説します。

業界・市場の絞り込み

  • PESTや競合調査、成長率データで「伸びそうな業界」を選定
  • 自社強みや既存ネットワークからアプローチ可能な市場を洗い出す
  • 法規制やトレンドをふまえてリスクも見積もる

最初は「広く浅く」調べ、見込みありの分野に絞り込むことが重要です。

顧客ニーズ調査

  • ユーザーインタビューやアンケートで生の声を集める
  • SNSや口コミ、カスタマーサポート履歴なども分析
  • ペルソナやユースケースごとに「課題」や「本音」を細かく抽出

「本当に困っていること」「支払ってもいい価値」を見つけることが、狙い目発見の原動力です。

アイデア発想と検証

  • 社内外でブレストやワークショップを開催
  • バリュープロポジションやポジショニングマップで整理
  • プロトタイプやMVPを小さく作って市場反応をテスト

「まず形にして早く反応を見る」ことが、失敗コストを下げ、ヒットの確率を高めます。

実行・改善サイクル

  • リリース後も現場や顧客からフィードバック収集
  • データ分析・仮説検証で機能やターゲットを修正
  • 定期的にPESTや競合動向を再調査し、新たな狙い目を探索

一度決めたら終わりではなく、「進めながら継続的に探索・改善」することが、事業の持続成長を支えます。

新規事業探索に関するよくある質問

新規事業の“狙い目”を見つけるうえで、現場からよくある疑問に答えます。

狙い目の分野はどうやって決める?

  • PEST分析や市場成長率で「伸びそうな業界」を事前に洗い出す
  • 社内の強みや資産を掛け合わせて、独自の切り口を探す
  • ユーザーの声や不満、業界課題を徹底リサーチ
  • 競合や類似事例の動きも定期的にウォッチ

最初は「広く浅く」リサーチし、仮説を立てて小さくテスト。成長性・実現性・独自性の3つが重なる分野が“狙い目”です。

失敗しない見つけ方のコツは?

  • アイデアだけで決めず、必ず市場や顧客の声を検証
  • 競合分析で「まだ満たされていない市場」「競争が少ない分野」を狙う
  • フレームワークを使い、データと一次情報を組み合わせて判断
  • 事業化の前にMVPやプロトタイプでテストし、仮説検証サイクルを回す

「狙い目は現場で発見するもの」と意識し、早く小さく動きましょう。

小さく始めて大きく育てる方法は?

  • まずはスモールスタートで顧客や市場の反応を確認
  • プロトタイプや実証実験を繰り返し、段階的に成長させる
  • 最初から完璧を目指さず、ニッチ市場から拡大
  • ピボットや事業転換も柔軟に判断できる体制を作る

大企業でもベンチャーでも「まず一歩踏み出す→改善を積み重ねる」が新規事業成功の鉄則です。

まとめ | 新規事業の狙い目選びで成功するために

新規事業の“狙い目”を見極めるには、「成長性・実現性・独自性」のバランスと、現場での一次情報・実践的な検証が不可欠です。

狙い目を見極めるポイント

  • 業界・市場の変化や新技術を常にキャッチ
  • 顧客課題や不便の“リアル”を徹底調査
  • 競合が少ないブルーオーシャンを優先
  • 自社資産・強みと結びつけて独自性を作る

継続的な探索の重要性

“狙い目”は一度見つけて終わりではありません。

  • 定期的な市場リサーチと外部情報のアップデート
  • チームでのアイデア共有やブレスト
  • 変化に素早く反応できる仕組み・カルチャー作り

「新規事業の狙い目は、“探し続ける人・組織”が見つけて勝ち抜く」現場に根ざした探索力と、再現性ある手法を意識してチャレンジしてください!

この記事を執筆した人

  • 長尾 浩平

    新規事業創出や事業戦略の専門家として、多様な業界での経験を持つコンサルタント兼起業家。
    東京工業大学大学院 生命理工学研究科、および中国・清華大学大学院 化学工学科を卒業。グローバル企業において研究開発、新規事業企画、新市場参入戦略の立案、M&A支援、DXコンサルティング、営業戦略策定など、多岐にわたる業務を担当。業界を横断した豊富な経験を活かし、事業成長と競争力強化を支援する総合コンサルティングを提供。
    2024年1月にVANES株式会社を創業し、企業の持続的成長を支援。変化の激しい市場環境において、戦略立案から実行支援まで一貫したアプローチで企業価値の最大化に貢献している。

Popular articles

人気記事

事業開発プロの新たなキャリア|2025.10.04

トヨタの新規事業の全貌とは?未来を変えるプロジェクト実例まとめ

自動車産業が「100年に一度の変革期」にある中、日本の巨大企業であるトヨタは、既存の枠組みを超えた新規事業を次々と展開しています。...

詳しくはこちら

事業開発プロの新たなキャリア|2025.10.04

ソニーの新規事業が育つSSAPとは?制度設計と成功の型を完全解説

「新規事業を立ち上げろ」というミッションを課されながら、 社内に新規事業の評価基準がない アイデアは出るが、事業化まで到達しない ...

詳しくはこちら

事業開発プロの新たなキャリア|2025.10.02

関西電力の新規事業が生まれる仕組み!本業級に育つ「両利き経営」と提案が通る5つの評価軸

大規模企業で新規事業の立ち上げを担う担当者の方々へ。 既存のビジネスモデルが成熟する中、次なる成長の柱を生み出すことは、単なるオプ...

詳しくはこちら

一覧を見る

Category

カテゴリー