フリーコンサルの案件概要|2026.06.26
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フリーコンサルの案件概要
2026.06.11
PMI案件は買収が決まった後に始まり、中長期にわたって深く関わりながら組織を動かして成果を出す仕事です。新規事業をやり切ってきた実行力が、そのまま効いてきます。
関わる主な場面、求められる力、単価と稼働の深さまでを、数多くのフリーコンサル支援で見えてきた傾向から順に見ていきます。
目次
PMI(Post Merger Integration=買収後統合)は、買収が決まった後に始まります。別々に動いてきた事業や組織を一つにまとめ、想定していたシナジーを実際の成果に変えていく作業です。買う前に対象を見極めるDD(デューデリジェンス)が「入口」だとすれば、PMIは買った後に価値を出す「本番」にあたります。
統合の対象は幅広いものです。事業の進め方、業務の流れ、システム、そして人と組織の文化。これらを噛み合わせていくには、計画を描くだけでは足りず、現場に入り込んで実際に動かす推進力が要ります。短期で結論を出すDDとは対照的に、PMIは数か月から年単位の中長期で、深く関わることが多くなります。
買収した事業を伸ばす、両社の強みを掛け合わせて新しい事業を立ち上げる。こうした場面では、新規事業をつくり育ててきた経験が直接効いてきます。フリーランスとしての関わり方全体のなかでの位置づけは、新規事業フリーコンサルという働き方の全体像もあわせて読むと整理しやすいでしょう。
PMI案件でフリーコンサルが求められる関わり方は、統合を実際に前へ進められるかで決まることが多くなります。下の表は、PMIで見られる典型的な場面と、案件の性格、そこで効く経験を整理したものです。
| PMIで見られる場面 | 案件の性格 | 求められる経験 |
|---|---|---|
| 統合計画を進める | 中長期で動く | 計画を実行する力 |
| 現場の統合を支える | 深く入り込む | 組織を動かす力 |
| シナジーを形にする | 事業をつくる | 新規事業の経験 |
| 利害を調整する | 板挟みに耐える | 関係を整える力 |

表からも読み取れるように、PMI案件は「計画を実行に移し、組織を動かしてやり切る」関わり方が中心になります。きれいな統合計画を描くことよりも、その計画を現場で回し、抵抗や混乱を乗り越えて成果まで持っていく力が問われます。たとえば統合計画を進める局面では、部門間で優先順位がぶつかり、当初の工程表どおりには動きません。そこで関係者を一つずつ説得し、前へ進めた経験があるかどうかが効いてきます。
PMIで効くのは、計画づくりの巧みさよりも、現場に入って人を動かす推進力です。新規事業を立ち上げ、巻き込みながらやり切ってきた経験が、統合の現場でそのまま活きてきます。
PMI案件で評価されるのは、計画を実行に移し、最後まで成果を出し切る力です。統合は計画どおりに進まないことのほうが多く、現場では予期しない摩擦が次々と起きます。それでも止まらずに前へ進められるかどうかが、案件の成否を分けるといえます。
加えて、立場の異なる人たちのあいだに立って、利害を調整する力も欠かせません。買い手と買われた側では、見ている景色も守りたいものも違います。どちらの言い分も受け止めながら、統合の目的に向けて折り合いをつけていく。事業会社で組織を動かしてきた経験は、ここで大きな武器になります。その活かし方は事業会社出身者がフリーコンサルで活きる理由で詳しく整理しています。
PMIでもっとも難しいのは、業務やシステムの統合よりも、人と組織の融合だと言われることが多くあります。長く別々の文化のなかで働いてきた人たちが、急に同じ方向を向けるわけではありません。やり方の違い、評価への不安、見えない遠慮。こうした感情の部分が、統合を遅らせる本当の理由になりやすいのではないでしょうか。
だからこそ、PMIに関わる人には、計画を回す力だけでなく、現場の空気を読み、人の気持ちに配慮しながら前へ進める姿勢が求められます。数字や仕組みだけでは動かないものがあると分かっている人ほど、統合の現場で信頼を得やすくなります。
PMI案件は、中長期で深く関わることが多い働き方です。週3や週4、案件によってはほぼ専任に近い形で、数か月から年単位にわたって伴走します。関わりが深いぶん、報酬もその深さに応じた水準になりやすくなります。
フリーコンサルの月単価は、公開されている情報の範囲では月80万円から200万円台が一つの目安とされています。実際、独立フリーコンサルを対象にした調査では、月単価が160万円を超える層が41.5%、最頻帯の140〜160万円が18.5%を占めました〔出典: NewAce調べ(NewAceフリーコンサル実態調査2026, n=130)〕。PMIのように深く長く関わる案件は、稼働量も責任も大きいぶん、この分布のなかでも上側に位置づきやすいといえます。冒頭で紹介した案件事例の報酬帯(月140〜200万円)も、その水準感と重なります。単価の決まり方は新規事業フリーコンサルの単価相場で整理しています。ほぼ専任で深くコミットする働き方の感覚は、週4案件で事業に深く関わる働き方もあわせて読むとつかみやすいでしょう。
PMI案件とDD案件は、どちらもM&Aに関わる仕事ですが、担う局面がまるで違います。DDは買収の前に対象を見極める短期集中の仕事で、見立てる目が問われます。PMIは買収の後に統合を進める中長期の仕事で、動かす力が問われます。
見極めが得意な人と、動かすのが得意な人は、必ずしも同じではありません。自分がどちらに強みを持つかを知っておくと、関わる案件を選びやすくなります。買う前の見極めに関心があるなら、DD案件で事業を見立てる働き方もあわせて読むと、M&Aの前後の流れがつながって見えてきます。
PMI案件に出会う道筋は、統合の経験や事業を動かした実績を知る相手からの紹介が入りやすいものです。深く長く関わる案件だけに、任せる側も信頼できる相手を選びたいと考えます。実績を知る前職や知人からの声かけが、最初のきっかけになりやすいでしょう。
あわせて、フリーコンサル向けのエージェントに登録し、組織を動かしてやり切った経験を具体的に伝えておくのも有効です。PMIのように深い関わりが前提の案件は、何をやり切ってきたかが伝わっているほど、噛み合う依頼に絞ってもらえます。実態調査でも案件獲得経路としてエージェント経由を挙げた人が44.6%でもっとも多く、登録社数は2〜3社が48.5%を占めました〔出典: NewAce調べ(NewAceフリーコンサル実態調査2026, n=130)〕。複数のエージェントに登録し、PMIや統合に強いところを見極めていくのが入口になります。
これからPMI案件への参画を始める人は、まず統合・変革プロジェクトでの自分の役割と成果を職務経歴として言語化しておきたいところです。「どの局面で、誰を、どう動かしたか」を一枚に整理しておくと、面談での伝わり方が大きく変わります。案件探しの始め方の全体像はフリーコンサルの案件の探し方で整理しています。
PMI案件では「どんな統合や事業を、どこまでやり切ったか」が伝わるほど任されやすくなります。途中の苦労を含めて語れる経験が、深い関わりへの信頼につながります。
PMI案件に向けて整えておきたい準備を、効きやすさの順に並べたのが下の図です。統合の知識を覚えることよりも、計画をやり切る実行力と、組織を動かす力のほうが、はじめのうちは大きく効いてきます。

まず効くのは、決めたことを最後まで実行に移す力です。統合は摩擦の連続で、途中で止めたくなる場面が何度も来ます。それでも前へ進めてきた経験は、新規事業の立ち上げでも、組織の変革でも、形を問わず効いてきます。
次に、立場の違う人たちのあいだに立って関係を整える力。板挟みに耐えながら、対立ではなく前進に向けて折り合いをつけられる人は、統合の現場で頼られます。準備というと知識の補強に偏りがちですが、人を動かしてやり切る姿勢こそ、PMI案件では効いてきます。
NewAceが100件以上の支援で見てきた範囲では、新規事業を巻き込みながらやり切った経験を持つ人は、統合のような難しい局面でも現場の信頼を得やすい傾向があります。計画の巧みさよりも、混乱のなかで前へ進めてきた手触りが、PMIの現場で効いているように見えます。
私自身、事業会社で新規事業に関わってきて、計画よりも、人を巻き込んで最後までやり切ることのほうがずっと難しいと感じてきました。PMIはまさにその力が問われる場面だと思います。きれいな統合図を描くより、現場の感情に向き合いながら一歩ずつ前へ進める。その泥くさい部分にこそ、事業をやり切ってきた人の価値があるはずです。
PMIに関連する案件を、公開中のものからいくつか紹介します。報酬・期間は掲載時点の目安です。
最新の募集状況はNewAceの案件一覧でご確認ください。
PMIという肩書きの経験がなくても、統合や変革に近い経験があれば入口は十分にあります。事業の立ち上げ、複数部門を巻き込んだプロジェクトの推進、組織変更の現場対応などは、PMIで効く力とそのまま重なります。「PMI経験」という言葉にとらわれず、何をやり切ってきたかを具体的に伝えるほうが、噛み合う案件に出会いやすくなります。
案件にもよりますが、PMIは深く長く関わる前提のため、依頼側も人物を慎重に見極めます。面談から参画まで数週間かかることも珍しくありません。一方で統合の立ち上げを急ぐ局面では、短いリードタイムで動き出すこともあります。早く動きたい場合は、複数のエージェントに登録し、稼働可能な時期を先に伝えておくと話が進みやすくなります。
同じM&Aでも、DDは買う前の見極め、PMIは買った後の推進と局面が分かれます。見立てる力と動かす力は別の強みで、両方をこなす人もいれば、どちらかに集中する人もいます。自分の得意な局面を起点に選ぶのが妥当でしょう。前後の流れはDD案件で事業を見立てる働き方とあわせて見ると整理しやすくなります。
必須の資格があるわけではありません。会計・税務・労務など制度面の判断が要る場面は、社内の専門部署や外部の専門家と連携して進めるのが一般的です。フリーコンサルに求められるのは、専門知識そのものより、関係者をつなぎ、決めたことを現場でやり切る推進力のほうです。
フリーコンサルのPMI案件は、買収の後に事業と組織を統合し、狙った価値を引き出す中長期の仕事です。短期で見極めるDDとは対照的に、深く長く関わって組織を動かす実行力が問われます。新規事業を巻き込みながらやり切ってきた経験が、統合という難しい局面でそのまま強みに変わる働き方だといえます。
関わるときは、計画を最後まで実行に移す力と、立場の違う人たちの関係を整える力を備えておくとよいでしょう。統合の難しさは人と組織にあると理解し、現場の感情に向き合いながら前へ進める。具体的な制度や契約の判断が要る場面では専門家に確認しながら、自分は事業と人を動かす部分で力を出します。その積み重ねが、PMI案件での信頼につながります。
NewAceでは、事業をやり切ってきた経験を統合の場面で活かしたいフリーコンサルに向けて、案件の相談を受け付けています。自分の実行力がどんな場面で活きるかを一緒に考えたい方は、気軽に面談を活用してみてください。
→ やり切る力を統合の現場で活かす一歩を相談する(NewAce無料面談)
この記事を執筆した人

長尾 浩平
新規事業創出や事業戦略の専門家として、多様な業界での経験を持つコンサルタント兼起業家。 東京工業大学大学院 生命理工学研究科、および中国・清華大学大学院 化学工学科を卒業。グローバル企業において研究開発、新規事業企画、新市場参入戦略の立案、M&A支援、DXコンサルティング、営業戦略策定など、多岐にわたる業務を担当。業界を横断した豊富な経験を活かし、事業成長と競争力強化を支援する総合コンサルティングを提供。 2024年1月にVANES株式会社を創業し、企業の持続的成長を支援。変化の激しい市場環境において、戦略立案から実行支援まで一貫したアプローチで企業価値の最大化に貢献している。
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