コンサル転職|2025.07.07
【ケース面接対策&例題集】戦略コンサル志望者必見!初心者でも理解できる4パターンと具体例題つき対策法
ケース面接って、普通の面接と何が違うの?と戸惑う人は意外と多いです。「戦略コンサルに行きたいけど、ケース面接が不安」「どうやって答...
Magazine
コンサル転職
2025.07.07
フェルミ推定って、どうしたらいいの?コンサルのケース面接が不安すぎる…
フェルミ推定って、名前は聞いたことがあっても実際にどう使うのか分からない人が多いです。「コンサルの面接でよく出るって本当?」「論理的に考えるってどういうこと?」と気になりつつも、やり方が分からず苦手意識を持っている方も少なくありません。曖昧な理解のままだと、せっかくの面接や仕事のチャンスを逃すことにもなりかねません。
この記事では、フェルミ推定の基本的な考え方や使い方、例題を通じた解法まで紹介します。この記事を参考に、コンサルのケース面接のやり方を学んでみてください。実際のビジネスの現場でも使えますよ。
弊社サービスNewAceは、あなたのチャレンジを応援するコンサルタントの方向けのプラットフォームです。
案件のご紹介のほか、様々な相談も承っておりますので、是非下記よりご登録ください。

それでは、本章をチェックください。
目次

フェルミ推定は「答えが出ない問い」に対して、論理的に概算を出す思考法です。限られた情報から仮説を立て、構造的に答えを導く姿勢が問われます。
実際の数値やデータが手元になくても、論理を積み上げることで妥当な見積もりが可能になります。問題に正解がなくても、考え方の「筋」が通っていれば高評価につながります。この思考法は、コンサルやIT、マーケティングなど、多くの職種で重宝されています。面接官の問いに対して、自分なりの「ロジック」で戦える力がつきます。
それではまず、フェルミ推定とはどういうものなのか、もう少し詳しく見ていきましょう。
フェルミ推定とは、アメリカの物理学者エンリコ・フェルミが得意としていた思考技術です。答えがないような問いに対して、常識的な数値や論理で、「それっぽい数字」を導き出します。ポイントは「精度」ではなく「筋道のある答え」。数字がぴったり合っているかどうかよりも、仮説→分解→計算→検証という筋が通っていることが重要です。
例えば、「日本全国のガソリンスタンドの数は?」と問われた場合。都道府県の数や人口、車の保有台数などから構造的に答えを導いていきます。
このような論理展開は、日常の仕事でも応用可能です。未経験の案件でも、「それらしい結論」を出す訓練になります。面接や実務で差がつくのは、まさにこの「論理力」と「構造化力」です。
企業が面接でフェルミ推定を問う理由は、以下の3つです。
特に、コンサルやマーケ職では「現場で必要な論理的思考」が求められます。与えられた情報が少ない中で、どこまで構造的に思考できるかは非常に重要です。また、仮説思考ができる人材は、どんな分野でも成長が早く、仕事の再現性も高くなります。
企業側から見れば、将来性のある人材を見抜く判断基準としてフェルミ推定は有効なツールなのです。まずは基礎からしっかり理解し、論理的に考える習慣をつけていきましょう。

フェルミ推定は「型」が大切です。型を守ることで、初学者でも論理的に考えられます。正しいステップに沿えば、思考がぶれず、誰が見ても納得できる回答になります。
各ステップでは「自分がどの方向に向かっているのか」を確認しながら進めることが重要です。それでは順番に解説していきます。
まず、問題文から必要な「前提条件」を洗い出します。これは、思考の出発点であり、フェルミ推定の成否を決める最重要ポイントです。最初に間違った前提を置くと、すべての数値が狂います。
たとえば「日本の飲料市場の規模は?」という問いがあったとします。その場合、以下のような前提条件を考えます。
こうした前提を丁寧に洗い出すことで、計算がしやすくなります。そして、その前提が妥当か?常識的か?を考えるクセもつけましょう。
次に、どのようにして答えを導くかの「設計図」を作ります。ここで重要なのは、「トップダウン」か「ボトムアップ」か、思考の方向を明確にすることです。
設計の際には、フレームワークやロジックツリーが非常に有効です。例えば「売上=単価×販売数」といった構造を使えば、複雑な問題も一気にシンプルになります。アプローチの方向性が曖昧だと、論点が飛び、計算も破綻しやすくなります。
最初に「どの道を使ってゴールに向かうか」をはっきりさせましょう。
アプローチが決まったら、次は「論点」を整理します。ここでは、問題を分解して、パーツにする力が求められます。
論点を構造化することで、抜け漏れなく、効率的に数値に落とし込めます。特に、就活や面接ではこの構造化の力が重要視されます。論理の筋道を相手に見せることが、フェルミ推定の肝だからです。
最後に、それぞれのパーツに数値を入れ、計算を行います。ここでは、「ざっくり計算」で十分です。大切なのは桁を間違えず、過程を説明できることです。
例:「日本の飲料市場規模」を求めるなら、
1億2000万人 × 200円 × 365日 = 約8.76兆円
このように、具体的に数値を出し、根拠が説明できれば合格点です。フェルミ推定は「正確さ」ではなく「思考力」が評価されます。
続いては、実際にケース面接でどのようなフェルミ推定が出題されるのかを見ていきましょう。

ケース面接では、フェルミ推定が高頻度で出題されます。面接官はその人の「論理力」と「思考の粘り強さ」を見ています。
ここでは、実際のケース面接でのフェルミ推定の出題パターンを見ていきましょう。そして、なぜこのような問いが出されるのか、企業側の意図も明らかにしていきます。
フェルミ推定では、よく出題される定番テーマがあります。大きく分けると以下の3つのパターンがよく見られます。
たとえば、「日本にピアノは何台ある?」や「コンビニ1店舗の年間売上は?」といった問いです。こうした問題は「社会的な規模感」や「業界の感覚」が問われます。また、日常の中で数字をどう捉えるかという感覚も重要になります。
このように、テーマは突飛なものではなく、意外と身近なものが多いです。それだけに、事前準備と練習が明暗を分けます。
面接官は、正確な数値よりも「どのように考えたか」を重視します。つまり、「答えの質」より「思考の筋道」が重要です。理想的な回答構造は以下の通りです。
このプロセスを論理的に説明できれば、答えの数字にブレがあっても評価されます。また、面接では「逆質問」や「深掘り」が入ることも多いです。そのため、自分の思考過程をしっかり説明できることが求められます。
コンサルや外資系企業では、特にこの傾向が強いです。答えが出た瞬間に安心するのではなく、「なぜそう導いたか?」を徹底的に話せるようにしましょう。
次に、面接官がどのようなポイントで評価しているかを深掘りしていきます。

フェルミ推定の評価基準は「答えの正確さ」ではありません。むしろ、仮定や思考の過程にどれだけ説得力があるかが重視されます。
それぞれの評価ポイントを理解して、面接での評価を確実に上げていきましょう。
最も重要視されるのが、「筋の通った思考」です。答えにたどり着く過程が一貫しているか、前後の整合性がとれているかが評価されます。また、深掘りされた仮説や視点の多さも、「思考の深さ」として高評価につながります。
たとえば「日本のスマホ利用者数」の推定で、「高齢者と若年層の保有率の違い」まで言及できれば、それは深い洞察として伝わります。単に計算するのではなく、多角的に「本質に迫る思考」が求められます。
もう一つ重要なのが、「その前提が合理的か?」という視点です。フェルミ推定では「前提を仮定する」ことが基本ですが、その仮定が常識的で納得感があるかを見られます。
たとえば「1人あたりのコンビニ利用頻度」を週に20回と仮定したら、かなり不自然です。その仮定に「一般人なら納得できる理由」が必要です。「都会在住の社会人が通勤前と昼休みに毎日利用する」など、具体性がある仮定は説得力が増します。
最後に大切なのが、「説明力」です。どれだけ思考が優れていても、伝わらなければ意味がありません。面接はプレゼンの場でもあるため、わかりやすさと論理性の両立が求められます。
特に意識したいのが、「話す内容を先に全体から伝える」ことです。「この3つの要素から考えると…」のように、話の地図を最初に出すと聞き手は理解しやすくなります。説明力は訓練で必ず伸ばせます。模擬練習やフィードバックを通じて磨いていきましょう。
フェルミ推定では「筋の通った仮説」と「説得力ある説明」で評価が決まると覚えてください。

フェルミ推定の成功は、思考力だけでなく「伝え方」や「姿勢」も左右します。優秀な学生でも、伝え方やスタンスを間違えると評価は下がります。
ここでは、面接で高評価を得るために押さえておくべきポイントと、避けるべきNG行動を解説します。
フレームワークは論点整理に便利ですが、多用すると逆効果です。大切なのは「思考の柔軟性」です。
たとえば、「飲料市場規模」を3Cで分類しても、解答としての深みは出ません。より重要なのは、「誰が」「いつ」「どこで」「どれだけ消費しているか」といった生活者視点です。フレームワークは「補助ツール」として使い、本質的な思考を見せるようにしましょう。
ケース面接は「試験」ではなく「対話」です。一方通行で説明をするのではなく、面接官と「共同で思考を深める」感覚が求められます。
たとえば、「この仮定は○○で考えていますが、他に考慮すべき点があれば教えてください」といった姿勢は高評価です。「話しながら考える」ことを恐れず、柔軟に対応する姿勢を見せましょう。
部分的な計算や数字の正確さにこだわりすぎると、思考が浅く見えます。全体像を見失うと、面接官は「視野が狭い」と判断します。
フェルミ推定では「だいたいこのくらい」が許される場面が多くあります。完璧を求めるより、「おおまかな見積もり」としての価値を重視しましょう。
フェルミ推定は「仮説思考」が問われる場ですが、頑固すぎる姿勢は逆効果です。
重要なのは、仮説に対してフィードバックを受け入れ、修正していく柔軟さです。「確かに、その視点を入れるとより正確ですね」といった対応が好印象になります。面接は競争の場ですが、柔軟な協調性を見せることも大切です。

フェルミ推定は知識よりも「慣れ」がモノを言います。日常生活や身の回りの数字に意識を向けることで、確実に上達します。
一朝一夕で身につくスキルではありませんが、毎日少しずつトレーニングを重ねることで、大きな差がつきます。それぞれの具体的な対策方法を紹介します。
まず最も効果的なのは、日常の数字をフェルミ推定してみる習慣です。何気ない日常に問いを立て、仮説を立ててみるのが一番の練習です。
こうした「生活に根ざしたテーマ」は仮説も立てやすく、数字もイメージしやすいです。重要なのは、「なぜそう思ったか」を言語化する習慣です。「1日3食×30日=90食、1回300円なら…」といったように、頭の中でロジックを作るクセをつけましょう。
日常練習だけでなく、実践形式のトレーニングも重要です。以下のような方法でフェルミ推定を本番モードに近づけます。
特に、実際に声に出して説明する練習は非常に効果的です。頭で考えたことを「話す」ことで、論理のほころびにも気づきやすくなります。また、他人の回答を聞いて「別の考え方」を学ぶことも大切です。
フェルミ推定では、ざっくりした計算力と単位感覚も重要です。簡単な暗算や、数字の桁感に慣れておくことで、計算がスムーズになります。
また、業界ごとの指標(例:コンビニの1日来客数=約800人など)もメモしておくと便利です。これらの準備をすることで、本番のフェルミ推定も自信を持って取り組めるようになります。
フェルミ推定には、よく出題される「定番テーマ」が存在します。これらを事前に練習しておくことで、本番での対応力が大きく向上します。
それぞれのテーマについて、特徴と対策方法を見ていきましょう。
市場規模系は、最もオーソドックスで頻出のテーマです。日本の飲料市場規模や、ある商品の市場占有率を問われることがよくあります。
このテーマでは、以下の点を押さえることが大切です。
例えば、「1人が週に2本ペットボトルを買う」と仮定して、年間×人口で合計を出すといった流れです。ロジックの分解と仮定の妥当性が問われます。
売上系の問題は、ビジネス的な視点が問われるタイプです。
このテーマでは、「売上=単価×数量」の式をいかに分解するかがカギになります。
たとえば「自販機の平均単価150円、1日20本販売、365日」で、売上=150円×20本×365日=約110万円です。構造が単純なだけに、精度と説明力が試されます。
より実践的なテーマとしては、業界や職種に即した出題も増えています。
これらは業界の構造を理解しているか、生活の中でビジネスをどう見ているかを評価されるポイントです。
フェルミ推定は単なる計算問題ではなく、社会をどう捉えているかの思考力テストでもあります。

ここでは、実際にフェルミ推定の練習に使える例題を紹介します。思考の型を身につけるために、1問ずつ丁寧に分解と計算を行いましょう。
具体的な問題を通して、「思考プロセス」と「数字の扱い方」を体感してみてください。
この問題は、飲料を購入する人の数と、消費量、単価から市場規模を導きます。
Step1:前提条件の設定
Step2:アプローチと構造化
Step3:数値代入と計算
Step4:検証と解釈
年間8兆〜9兆円規模という結果は、実際の統計とも大きくはズレていません。このように、「使える数字」を素早く仮定して、構造的に組み立てていくのがコツです。
この問題は、人口のうち何人がスマホを使っているかを推定します。
Step1:前提条件の設定
Step2:アプローチと構造化
Step3:数値代入と計算
Step4:検証と解釈
約9,800万人のスマホ利用者という結果は、現実とほぼ一致しています。この問題では、「年代別に分ける視点」と「保有率の違いを考慮する仮定力」がポイントです。
実際のケース面接でも、こうした人口や割合を扱う問題はよく出されます。こうした例題を繰り返すことで、自然と「分解のセンス」が磨かれていきます。
フェルミ推定は、「考える力」を鍛える最強のツールです。本番で使いこなすためには、日々の積み重ねと慣れが不可欠です。
最後に、本記事で紹介した内容をもとに、フェルミ推定の活用ポイントを整理します。
フェルミ推定の真価は、「正解を出す力」ではなく、「論理を構築する力」にあります。
これは、コンサル・IT・マーケなど、多くの業種で必要とされるスキルです。答えがわからない状況で思考し、周囲を納得させる「説得力ある論理」を作れる人は、どんな現場でも通用します。
フェルミ推定は日常の中でも意識して練習できます。
こうした疑問に仮説を立てるクセが、フェルミ脳を鍛えてくれます。そして、面接の場で必要な「構造化力」と「説明力」が自然と磨かれます。
フェルミ推定は一度覚えたら終わりではありません。
このような学びを継続することで、フェルミ推定だけでなく、ビジネス全般に役立つ思考法が身につきます。日々のトレーニングの積み重ねが、あなたのロジカルシンキングを確実に進化させてくれます。
この記事を執筆した人

長尾 浩平
新規事業創出や事業戦略の専門家として、多様な業界での経験を持つコンサルタント兼起業家。 東京工業大学大学院 生命理工学研究科、および中国・清華大学大学院 化学工学科を卒業。グローバル企業において研究開発、新規事業企画、新市場参入戦略の立案、M&A支援、DXコンサルティング、営業戦略策定など、多岐にわたる業務を担当。業界を横断した豊富な経験を活かし、事業成長と競争力強化を支援する総合コンサルティングを提供。 2024年1月にVANES株式会社を創業し、企業の持続的成長を支援。変化の激しい市場環境において、戦略立案から実行支援まで一貫したアプローチで企業価値の最大化に貢献している。
人気記事
コンサル転職|2025.07.07
ケース面接って、普通の面接と何が違うの?と戸惑う人は意外と多いです。「戦略コンサルに行きたいけど、ケース面接が不安」「どうやって答...
コンサル転職|2025.05.22
コンサルタントは激務って聞くけど本当? 転職を考えているけど、働き方が気になる… コンサルタントになると成長できると分かってても、...
コンサル転職|2025.05.22
DXコンサルって本当に必要?うちのDX、正直あまり進んでない。 DXコンサルに興味はあるけれど、「自分に必要なスキルは?」「どんな...
カテゴリー