ポストコンサルキャリア|2026.06.28
退職後の顧問契約という選択|古巣・他社との進め方と報酬相場【2026】
長年勤めた会社を離れたあと、培ってきた専門知を雇用ではない形で活かせないか。退職を控えた管理職や、ファーム・大企業のOB予備軍が一...
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ポストコンサルキャリア
2026.06.27
経営企画と聞くと「会社の頭脳」というイメージはあっても、実際に何をしているのかは外から見えにくい職種です。転職を考える人も、外部委託を検討する経営層も、まずここでつまずきます。
仕事の中身は幅広い。中期経営計画の策定を軸に、新規事業企画、M&A実行とPMI、FP&Aと予算管理、IR・上場準備、組織再編まで広がります。年次や職位によって担う範囲も変わり、若手の業績分析補助から、中堅のM&A責任者、ベテランの経営戦略立案へと、段階的に重くなっていきます。
近ごろは人員不足を補うため、外部のフリーコンサルへ業務委託する動きも広がってきました。この記事では、各業務の実務内容、年次別の担当範囲、外部委託できる範囲、スキルの市場価値までを、経営企画への外部支援を見てきた視点から整理します。
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それでは、本章をチェックください。
目次
経営企画の中核業務の1つが、3〜5年スパンの中期経営計画策定です。市場分析・競合分析・自社強み分析に基づいて、企業の中長期戦略を描いていく仕事です。
| 中期経営計画策定の主要タスク | 担当年次 |
|---|---|
| 市場・競合分析(業界トレンド・5フォース分析) | 5〜10年目 |
| 自社強み・弱み分析(VRIO・SWOT分析) | 5〜10年目 |
| 中期戦略フレーム策定(成長戦略・基本方針) | 10〜15年目 |
| 事業ポートフォリオ設計(コア事業・新規事業) | 10〜15年目 |
| 財務シミュレーション(売上・利益・キャッシュフロー) | 5〜10年目 |
| 中期計画書のとりまとめ・経営層提案 | 10〜15年目以上 |
中期経営計画策定は、経営企画在籍5〜15年目の中核業務。担当者の戦略立案能力・財務分析能力・経営層との対話スキルが、ここで成果を左右します。
新規事業企画は、既存事業の枠を超えた新規領域への進出戦略を策定・実行する業務領域です。
| 新規事業企画の主要タスク | 担当年次 |
|---|---|
| 新規領域の市場調査・参入機会分析 | 5〜10年目 |
| 事業コンセプト設計・ビジネスモデル策定 | 10〜15年目 |
| 事業計画策定(売上・利益・投資計画) | 5〜15年目 |
| 経営層への新規事業提案・予算獲得 | 10〜15年目以上 |
| 事業立ち上げ実行(PoC・KPI設計・組織体制) | 10〜15年目 |
| 既存事業との連携・シナジー設計 | 10〜15年目以上 |
新規事業企画は、経営企画の中で最も成長戦略に直結する業務領域。新規事業立ち上げの実行経験を持つ層は、独立後の単価レンジが大きく上振れしやすい。
新規事業のコンサル副業の始め方で、新規事業領域の副業案件を整理しています。
M&A実行は、企業の外部成長戦略の中核業務領域です。
| M&A・PMI実行の主要タスク | 担当年次 |
|---|---|
| M&A戦略立案(買収目的・ターゲット業界の特定) | 10〜15年目以上 |
| ターゲット候補のスクリーニング | 10〜15年目 |
| デューデリジェンス(財務・ビジネス・法務・人事) | 10〜15年目 |
| 契約交渉・クロージング | 15年目以上 |
| PMI(M&A後統合)の実行責任 | 10〜18年目 |
| 組織統合・業務統合・文化統合 | 10〜18年目 |
M&A・PMI実行は、経営企画のなかでも独立後の単価が伸びやすい業務領域です。M&Aアドバイザリー・PMI支援の独立後フリーコンサル案件では、月単価200〜300万円のレンジに届くケースもあります(NewAce支援の範囲で見られた水準の目安)。
FP&Aは、企業の業績管理・財務シミュレーション・予算策定の業務領域です。
| FP&A・予算管理の主要タスク | 担当年次 |
|---|---|
| 月次・四半期の業績分析・差異分析 | 1〜5年目 |
| 部門別予算の積み上げ・調整 | 5〜10年目 |
| KPI設計・モニタリング | 5〜10年目 |
| 資金繰り・キャッシュフロー管理 | 10〜15年目 |
| 経営層への業績報告・要因分析 | 10〜15年目以上 |
| 中期財務シミュレーション・投資判断支援 | 10〜15年目 |
FP&A業務は、経営企画の中で最も基礎的な業務領域。入社1〜5年目の段階でFP&Aを通じて経営企画の基礎スキルを積み上げていくのが一般的です。
IR(Investor Relations)・上場準備支援は、株主・投資家への情報発信・上場準備の業務領域です。
| IR・上場準備支援の主要タスク | 担当年次 |
|---|---|
| 決算発表資料作成・株主向け情報発信 | 5〜10年目 |
| 株主総会対応・運営 | 10〜15年目 |
| 統合報告書作成 | 10〜15年目 |
| IR取材・投資家面談対応 | 10〜15年目以上 |
| 上場準備(IPO)支援 | 10〜15年目以上 |
| 内部統制構築・J-SOX対応 | 10〜15年目以上 |
IR・上場準備支援は、上場企業・上場予備軍企業の経営企画ポジションでの中核業務です。上場準備の実行経験を持つ層は、独立後のIPO支援案件で月単価150〜250万円程度のレンジを狙える例があります(同じく支援の範囲で見られた目安)。
組織再編・人事制度設計は、経営インフラの整備に関する業務領域です。
| 組織再編・人事制度設計の主要タスク | 担当年次 |
|---|---|
| 組織体制の見直し・部門再編 | 10〜15年目 |
| 人事制度設計(評価・報酬・等級) | 10〜15年目 |
| 役員人事・後継者計画支援 | 15年目以上 |
| ガバナンス強化・取締役会運営支援 | 15年目以上 |
| グループ会社管理・統括 | 10〜15年目 |
| 海外子会社経営支援 | 10〜15年目以上 |
組織再編・人事制度設計は、経営企画の中でガバナンス領域に近い業務。CSO(最高戦略責任者)・COO(最高執行責任者)への転身を視野に入れる層と相性のよい領域です。

金融業の経営企画は、規制対応・リスク管理・国際展開・M&A実行が中心の業務領域。バーゼル規制・ソルベンシー基準などの国際金融規制への対応が、業務の大きな比重を占めます。
| 金融業特有の業務 | 内容 |
|---|---|
| 金融規制対応 | バーゼル規制・ソルベンシー基準・FATF対応 |
| リスク管理 | 信用リスク・市場リスク・オペレーショナルリスク |
| 国際展開戦略 | 海外金融機関のM&A・拠点設立 |
| FinTech戦略 | デジタル金融・暗号資産・新規金融サービス |
コンサルティング業界の経営企画は、ファーム経営の戦略立案・新規領域開発・パートナー組織管理が中心の業務領域です。
| コンサル業界特有の業務 | 内容 |
|---|---|
| 新規領域開発 | デジタル戦略・サステナビリティ・AI領域進出 |
| パートナー組織管理 | パートナー昇格基準・報酬制度設計 |
| グローバル統合 | グローバルファームの地域戦略統合 |
| クライアントポートフォリオ管理 | 業界・案件タイプの分散戦略 |
大手製造業の経営企画は、技術開発戦略・グローバル製造・サプライチェーン・M&Aによる事業ポートフォリオ再編が中心の業務領域。
| 製造業特有の業務 | 内容 |
|---|---|
| 技術開発戦略 | R&D投資配分・知財戦略 |
| グローバル製造戦略 | 海外生産拠点の最適配置 |
| サプライチェーン管理 | 調達・生産・物流の最適化 |
| 事業ポートフォリオ再編 | コア事業特化・非コア事業売却 |
商社の経営企画は、投資先管理・新規領域開拓・グローバル展開・トレーディング戦略が中心の業務領域です。
| 商社特有の業務 | 内容 |
|---|---|
| 投資先管理 | 連結子会社・関連会社のポートフォリオ管理 |
| 新規領域開拓 | 新興国・新技術領域への投資 |
| グローバル展開 | 海外拠点・地域戦略 |
| トレーディング戦略 | 商品トレーディング・市場リスク管理 |
情報通信業の経営企画は、デジタル戦略・新規事業立ち上げ・データ戦略・スタートアップ投資が中心の業務領域です。
| 情報通信業特有の業務 | 内容 |
|---|---|
| デジタル戦略 | DX推進・クラウド戦略 |
| 新規事業立ち上げ | SaaS・AI・データ事業の立ち上げ |
| データ戦略 | データ活用基盤・プライバシー対応 |
| スタートアップ投資 | CVC(コーポレートVC)運営 |
同じ「経営企画」でも、どの業界で経験を積むかによって身につく専門性は大きく分かれます。独立を見据えるなら、自分が外部委託案件で売りにしたい領域(M&A・新規事業・IR・規制対応など)と、それが厚く経験できる業界とを重ねて選ぶ視点が効いてきます。たとえばM&Aの実行経験を厚くしたいなら製造業・商社、新規事業の立ち上げ経験ならIT・情報通信、というように在籍時の業界選びが独立後の単価の土台になる、と読み取れます。
新規事業に強いフリーコンサルエージェントで、業界別の経営企画支援案件を整理しています。
近年、経営企画チームの人員不足・特定領域の専門性不足を補完するため、外部フリーコンサル・経営企画フリーランスへの業務委託が拡大しています。
以下の月単価レンジは、NewAceで支援してきた経営企画の外部委託案件で見られた水準をもとにした目安です。委託形態・企業規模・本人の実行経験の数によって振れ幅があり、案件単位での確定値ではない点に注意してください。実際、自社調査でも独立コンサル全体の月単価は160万円超が41.5%と高めの層が厚く〔出典: NewAce調べ(NewAceフリーコンサル実態調査2026, n=130)〕、経営企画系の実行経験はこの上振れ層に入りやすい領域だと考えられます。
| 外部委託可能な業務 | 委託パターン | 月単価レンジ(目安) |
|---|---|---|
| 中期経営計画策定支援 | プロジェクト型(3〜6ヶ月) | 120〜200万円 |
| 新規事業企画・PoC支援 | 継続型(6ヶ月〜2年) | 100〜180万円 |
| M&A実行・PMI支援 | プロジェクト型(6ヶ月〜1年) | 150〜300万円 |
| FP&A・KPI設計支援 | 継続型(6ヶ月〜2年) | 80〜180万円 |
| IR・上場準備支援 | プロジェクト型(1〜2年) | 150〜250万円 |
| 組織再編・人事制度設計 | プロジェクト型(3〜6ヶ月) | 100〜180万円 |
外部に委託される範囲は、経営企画の中核業務のほぼ全域に及びます。スタートアップ・ミドル企業では経営企画チームを内製化しないケースも増えており、経営企画機能全体を外部フリーランスに委託する形態も拡大しています。
経営企画フリーランスの単価相場で、外部委託の単価レンジを整理しています。
| 観点 | 外部委託のメリット | 外部委託のデメリット |
|---|---|---|
| コスト | 必要時のみ稼働、固定費削減 | 案件単価が正社員月給より高い場合あり |
| 専門性 | 特定領域の専門性確保 | 自社業務全体の理解には時間がかかる |
| スピード | プロジェクト立ち上げが早い | 関与終了後のナレッジ蓄積が課題 |
| 柔軟性 | 稼働量の調整が容易 | 長期コミットメントは前提にならない |
外部委託は、特定プロジェクトでの専門性確保・コスト効率化に有効。一方、ナレッジ蓄積・組織文化への定着の観点では、内製化と組み合わせる形が無難でしょう。
NewAceで支援してきた経営企画の外部委託案件で多いのは、次のような領域です。
これらの領域は、専門性・実行経験が必要な業務のため、社内人材だけでは抱えきれないケースが目立ちます。

入社1〜5年目は、業績分析・予算策定の補助、経営会議資料作成、データ分析の実務担当が中心。経営企画業務の全体像を理解する段階です。
| 主要業務 | 関与レベル |
|---|---|
| 月次・四半期の業績分析 | 実務担当者 |
| 部門別予算策定の補助 | サポート役 |
| 経営会議資料作成 | サポート役 |
| 業界・市場の調査・データ収集 | 実務担当者 |
| Excel・PowerPoint・SQL等のツール活用 | 実務担当者 |
5〜10年目は、中期経営計画策定の主担当、KPI設計の主担当、業績分析の経営層報告担当として、経営企画の中核業務を独立して遂行できる段階に到達します。
| 主要業務 | 関与レベル |
|---|---|
| 中期経営計画策定 | 主担当 |
| KPI設計・運用 | 主担当 |
| 業績分析・経営層報告 | 主担当 |
| 部門間調整・合意形成 | 中堅レベル |
| 業界・市場分析 | 中堅レベル |
10〜15年目は、新規事業立ち上げ・M&A実行・PMIの責任者として実行経験を蓄積する段階。その後のキャリア(社内昇進・他社転職・独立)の幅を左右する時期だといえます。
| 主要業務 | 関与レベル |
|---|---|
| 新規事業立ち上げ | 責任者 |
| M&A実行・デューデリジェンス | 責任者 |
| PMI(M&A後統合) | 責任者 |
| 上場準備・IR支援 | 中堅レベル |
| 経営層への戦略提案 | 中堅レベル |
15年目以降は、経営戦略立案・経営層レベルの意思決定支援が中心。経営企画の最終責任者として、取締役会・経営会議への直接報告ラインに位置します。
| 主要業務 | 関与レベル |
|---|---|
| 経営戦略立案 | 経営層レベル |
| M&A実行・複数案件並行 | 経営層レベル |
| 経営層・取締役会対応 | 経営層レベル |
| グローバル経営 | 領域専門レベル |
| 業界全体での経営参画 | 領域専門レベル |
NewAceの100件超の支援実績のなかでも、経営企画機能の外部委託は相談の多い領域の1つです。支援で見てきた範囲では、中期経営計画策定・新規事業立ち上げ・M&A実行・上場準備のいずれかの実行経験を持つ層が、外部フリーコンサルとして月単価150〜250万円程度のレンジで稼働するパターンが目立ちます。事業会社視点の実行可能性判断のノウハウが、外部委託案件で評価される強みになりやすい構造です。
経営企画ポジションで蓄積されるスキルは、業界・企業を問わず業種を越えて幅広く活かせます。
| 経営企画スキル | 転用先 |
|---|---|
| 中期経営計画策定 | コンサル・経営アドバイザリー |
| 新規事業企画 | スタートアップCOO・新規事業コンサル |
| M&A実行 | M&Aアドバイザリー・PE業界 |
| FP&A・予算管理 | CFO支援・経理・財務責任者 |
| IR・上場準備 | IPOコンサル・IR支援 |
| 組織再編 | 組織コンサル・チェンジマネジメント |
経営企画スキルは、CFO・COO・CSO・CEO・経営アドバイザリー・M&Aアドバイザリーなどの多様なキャリアパスへの転用が可能。この汎用性の高さが、独立後に単価を組み立てるうえで大きな武器になります。
単価レンジそのものは先ほどの外部委託表と同じ水準ですが、ここで効いてくるのは「在籍中に何件の実行経験を積んだか」という量の軸です。同じM&A経験でも、1件かかわった人と複数案件を回した人とでは、独立時に提示できる単価の説得力が変わります。実行経験の件数を起点に整理すると、次のようになります。
| 経営企画在籍中の実行経験 | 独立後の案件単価(目安) |
|---|---|
| 中期経営計画策定(5〜10件) | 月120〜200万円 |
| 新規事業立ち上げ(2〜5件) | 月100〜180万円 |
| M&A実行(2〜5件) | 月150〜300万円 |
| 上場準備(1〜2件) | 月150〜250万円 |
| 海外子会社経営支援 | 月150〜250万円 |
独立後の単価レンジは、在籍中に積んだ実行経験の数と質で大きく変わります。複数領域での実行経験を持つ層は、月単価200〜300万円のレンジまで届くケースが多い。
フリーコンサル独立ガイドで、独立後の案件獲得手順を整理しています。
経営企画の仕事内容は、企業の経営層レベルの意思決定に直結する6つの中核業務領域で構成され、年次・職位で担当範囲が変動する構造。近年は外部フリーコンサル・経営企画フリーランスへの業務委託が拡大しており、経営企画スキルの市場価値が独立後の単価に直接転換される動き方が標準化しつつあります。10〜15年目の中堅期に新規事業・M&A・上場準備のいずれかの実行経験を意識的に蓄積する動き方が、長期的なキャリア最適化の中核要素になります。
「経営企画の仕事内容は、企業の経営層レベルの意思決定に直結する希少な業務領域です。100件超の支援で見てきた範囲では、経営企画 10〜15年目に新規事業立ち上げ・M&A実行・上場準備のいずれかの実行経験を蓄積した方が、独立後の月単価200〜300万円のレンジに到達するケースが多くなります。経営企画スキルの汎用性は、独立後のフリーコンサル案件において最も価値の高い強みの1つになっている構造です。」
経営企画の1日は、午前中に業績データの分析・経営会議資料の準備、午後に部門間調整・経営層との打ち合わせ・社外ステークホルダー対応が中心。中期計画策定・M&A実行などの大型プロジェクトの繁忙期は、夜間・週末の業務も発生します。年次が上がるほど、定型業務よりも経営層との対話・戦略提案の比率が高くなる構造です。
経営企画は、業績発表時期(四半期ごと)・中期計画策定時期(年1〜2回)・M&A実行時期に業務量が集中する繁閑差の大きい部門。年間平均では、月160〜220時間の稼働が中心レンジ。投資銀行・コンサルファームよりは業務量が抑えられる構造ですが、戦略部門・事業部門と比較すると業務量はやや多い傾向があります。
「経営企画」は部門・機能の総称、「経営企画室」は経営企画機能を担う社内組織の名称です。多くの企業では「経営企画部」「経営企画室」「戦略企画部」「経営戦略部」などの組織名で呼ばれており、組織の規模・経営トップとの距離・業務範囲で名称が分かれます。実務上の業務内容は、組織名に関わらずほぼ同等です。
経営企画は、特定担当者の経験・スキルに業務遂行が依存する属人化傾向が強い部門です。中期計画策定・M&A実行・上場準備などの大型プロジェクトは、担当者の経験・人脈・経営層との関係性が業務遂行の中核要素になるため、引継ぎが難しい構造。近年は属人化リスクの軽減として、複数担当者制・ナレッジマネジメント体制の整備が拡大している段階です。
新卒で経営企画に直接配属されるケースは、大手企業の一部のみです。多くの企業では、入社3〜5年目に他部門(営業・経理・事業企画・人事など)から経営企画への異動・配属が中心の経路。新卒経営企画ポジションを公開している企業は、外資系金融・コンサル・グローバル企業の一部に限られる構造になっています。
業績分析・予算策定の自動化・データ可視化の領域で、AI・BIツールの活用が急速に進んでいる段階。Tableau・Power BI・Lookerなどのデータ可視化ツール、生成AIによる分析レポート自動作成、予算策定の機械学習による予測モデル化などが、経営企画業務の標準ツールとして定着しつつあります。一方、戦略立案・M&A実行・経営層との対話などの中核業務は、人間の判断・経験に依存する領域として残る構造です。
経営企画に向いているのは、財務・数字に強く、かつ部門間の利害を調整しながら経営層に提案できる人です。求められるスキルは大きく分けて、財務分析・市場分析などの分析力、中長期の戦略を描く構想力、そして社内外の関係者を巻き込む合意形成力の3つ。どれか1つが突出していても、調整や説明の場面で詰まると成果につながりにくい領域だといえます。入口の段階ではExcel・PowerPointでの定量分析と資料化のスキルが土台になり、年次が上がるにつれて戦略立案・経営層との対話の比重が高まっていきます。
経営企画は、四半期の業績発表・中期計画策定・M&A実行などの局面で業務が集中し、その時期は「きつい」と感じやすい部門です。一方、繁忙期を外れれば比較的コントロールしやすく、稼働が常時高止まりする職種ではありません。Q2のとおり年間平均では月160〜220時間が中心レンジで、投資銀行・コンサルファームほどの激務にはなりにくい、というのが実態に近いでしょう。むしろ負荷の波が読みにくい点と、経営の重要判断に関与するプレッシャーの方が、業務時間より負担に感じる人もいます。
戦略立案・経営層との対話を重視する場合、コンサル業界・大手製造業・商社の経営企画ポジションが中心の選択肢。中期計画策定・新規事業企画・経営戦略立案の業務領域で、経営層との直接対話の経験を蓄積できる構造になります。
財務・FP&A領域を重視する場合、金融業・上場企業の経営企画ポジションが中心の選択肢。FP&A・予算管理・KPI設計・上場準備の業務領域で、財務分析スキルを深化させられる経路でしょう。
M&A・事業ポートフォリオ再編を重視する場合、大手製造業・商社・PE投資先の経営企画ポジションが中心の選択肢。M&A実行・PMI・事業売却・グループ会社経営の業務領域で、外部成長戦略の実行経験を蓄積できる構造になります。
新規事業・スタートアップ的な働き方を重視する場合、情報通信業・スタートアップ・グロース企業の経営企画ポジションが中心の選択肢。新規事業立ち上げ・新領域進出・スタートアップ投資の業務領域で、変化の激しい環境での経営参画経験を蓄積できる経路です。
経営企画の仕事内容は、企業の経営層レベルの意思決定に直結する希少な業務領域。年次・職位で担当範囲が変動し、近年は外部フリーコンサルへの業務委託も拡大している構造です。経営企画スキルの市場価値は、独立後の単価に直接転換される動き方が標準化しつつあります。
→ 経営企画機能の外部委託支援を月100〜250万円レンジで提供
この記事を執筆した人

長尾 浩平
新規事業創出や事業戦略の専門家として、多様な業界での経験を持つコンサルタント兼起業家。 東京工業大学大学院 生命理工学研究科、および中国・清華大学大学院 化学工学科を卒業。グローバル企業において研究開発、新規事業企画、新市場参入戦略の立案、M&A支援、DXコンサルティング、営業戦略策定など、多岐にわたる業務を担当。業界を横断した豊富な経験を活かし、事業成長と競争力強化を支援する総合コンサルティングを提供。 2024年1月にVANES株式会社を創業し、企業の持続的成長を支援。変化の激しい市場環境において、戦略立案から実行支援まで一貫したアプローチで企業価値の最大化に貢献している。
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